従業員エンゲージメントサーベイは問題の解消ではなく理想の実現がゴールとなる
こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
従業員エンゲージメントサーベイを用いて、従業員のエンゲージメントを高める取り組みをする企業は珍しくないでしょう。
最近だと開発者体験向上の文脈で語られることもあります。
一方で、その活用範囲において
- 問題を解消して、マイナスをプラスにする
という部分が目標になり、ある程度問題がない状態になったら追加の取り組みを行わないような利用ケースが意外と多いのではないでしょうか?
そこで、従業員エンゲージメントサーベイは「問題の解消」ではなく「理想の実現」がゴールである、という点についてまとめます。
従業員エンゲージメントとは?
従業員エンゲージメントは従業員が組織についてポジティブに捉え、共感し、強くコミットして働くような状態です。
エンゲージメントは最高を目指してこそ価値がある
従業員エンゲージメントの定義を踏まえると、目指すのは「問題がない」という程度ではなく、「仕事が楽しくて仕方がない」というような最高の状態に近いほど担当業務へのコミットが強くなるはずです。
組織の成果は2-6-2で、エンゲージメントの高い上の2割がもたらすという2-6-2の法則という説もあります。となると、上の2にあたる人が増えることは大きな影響があるだろう、と想像できます。
そのため「問題の解消」でエンゲージメント向上の取り組みを止めるのは非常にもったいない状態で、むしろそこがスタートラインで、いかに「最高の状態」に導いていくかが本番になります。
問題の解消
まずは大きく不足している問題点の解消が優先して解決する対象になるのは変わりません。
スコアがネガティブ寄りに偏っている項目を重要度に応じて解消していくことになります。
問題の解消ってどういう状態?
問題の解消は、例えば愚痴、不満、文句を発しながら働いていた人の障壁となっていた問題が解消し、特に大きな不満もなく黙々と働けるようになる状態です。
理想の実現
概ね問題のある部分が解消できたら、次は理想の実現です。
各設問の中でどこから理想の状態を実現できるとよいかをサーベイの分析・改善を実施するグループ単位ごとに議論し、対象を選定し、理想状態の実現に向けて試行錯誤していきます。
理想の実現ってどういう状態?
理想の実現は、例えば特に大きな不満もなく黙々と働いていた人が、仕事の意義を実感し、自分の強みややっていきたいこととの重なりを実感できるようになった結果として、熱量高く・主体的に・精力的に楽しく働き、自身の力を最大限に発揮できるようになる状態です。
熱量
熱量というと感情的に読み取れる熱さを連想するかもしれませんが、性格はおとなしいけど実際の取り組みの熱量は高いという人もいますし、表面上は熱く見えるけど、実際の取り組みには熱量がない人もいるでしょう。見た目にとらわれない行動と成果を伴う熱量が大事です。
まとめ
従業員エンゲージメントサーベイは「問題の解消」ではなく「理想の実現」がゴールである、という点についてまとめました。
意識や能力の高い同僚がいると周囲も影響を受けるというピア効果を存在を踏まえると、一度エンゲージした社員の比率が増えだしたとき、そのポジティブな影響は更に広がっていくと考えられます。ほどほどではなく、最高を目指していきましょう。